Columnコラム
家づくりの
コツ・アイディア
末永く、安心して暮らし続けるために
必要な「アフターメンテナンス」
多くの方にとって、マイホームは一生に一度の買い物。新生活をより快適にし、これからも安心して暮らしていくためには、建築会社との信頼関係が思っている以上に重要です。建築会社の選び方から住み始めてからのことまで、後悔しない家づくりのために、押さえておきたいポイントをまとめてみました。
安心安全の家づくりの大前提は
設計をカタチにする施工品質!
経験豊富な建築士が住む人のことを考え抜いて設計した家だとしても、それを実際にカタチにするのは現場の大工や職人。基礎からはじまり内外装や電気工事、設備工事など、多岐にわたる家づくりの工程においては、それぞれ専門の職人が何人も関わることになり、彼らの知識や技術力、現場の士気などによって、同じ設計でも完成後の家のクオリティは大きく左右されます。
さらに、高い施工品質を保つためには、信頼できる大工や職人に依頼することはもちろんですが、全ての工程を把握して現場に伝え、出来上がりをチェックする現場監督の力量が大きく問われます。
また、施工基準や品質指針は建築会社によって異なり、実際には現場監督や職人の裁量にゆだねられている部分も大きいので、建築会社を選ぶときは、設計やデザインといった表面的な部分だけでなく、施工管理がきちんと行われているかどうかも確認するようにしましょう。
知っておきたい「耐用年数」のこと。
建築会社によって、家の寿命が変わる?
新築で建てた家は、どのくらい住み続けられるのでしょうか?木造住宅の法定耐用年数は「22年」とされています。しかし、これは減価償却費の計算を目的に定められた目安であり、その家が22年経つと老朽化して住めなくなるという意味ではありません。実際に築30年、40年以上の家が存在することからも分かるように、住宅診断や修繕をしっかり行いながら住むことで、家の寿命を伸ばすことができます。
家が完成した後も定期的に点検を行い、必要に応じて修理や修繕を行うことを、アフターメンテナンスといいますが、アフターメンテナンスでは、例えば外装であれば外壁のひび割れや雨漏り、雨どいの割れなどを確認します。内装では壁のひび割れや床・建具のゆがみなどをチェック。もちろん、水まわり設備や配管など、見えない場所にも異常がないかも検査した上で、もし不具合があれば、保証内容や状態に応じて無償もしくは有償で修理・修繕を行います。
細かい部分まで性能基準がしっかり定められ、適切なアフターメンテナンスを行っている家は、そうでない家よりも長持ちします。末永く安心して暮らすためにも、アフターメンテナンスはとても重要です。
建てた家、購入した家のことを最もよく知る
家づくりのキーマンとは?
前述のように、設計図をもとに家が建つまでの数か月間、工事現場のすべての工程を仕切るのが「現場監督」。大工や職人の手配・指示はもちろん、工事の日程調整や図面通りに仕上がっているかどうかを現場で確認し…と、その家を最もよく見ている人、といっても過言ではありません。
現場監督といっても常に工事現場にいるわけではなく、建築の検査書類や材料の見積もりをチェックしたりといったデスクワークも行います。お客様の要望を現場の職人に伝えたり、逆に、工事についてお客様に説明することも重要な仕事です。計画(設計図)と実行(工事)、住み手と作り手の間に立ち、それぞれがうまくいくようにマネジメントする現場監督は、住みやすい家づくりのキーマンなのです。
現場監督を人材派遣や業務委託で外注する建築会社も多く、建設業界の人手不足もあってフリーランスの現場監督は年々増えています。そのような場合、当然ながら竣工後、現場監督はその家から離れてしまいます。しかし、どんなにしっかり建てられた家でも、住んで初めて分かる小さな不具合や、細かい調整が必要な時に、建築会社と現場監督との距離が遠いと迅速な対応がとれません。
社内の工事部に現場監督が在籍するケーナインでは、引き渡し後に何かあれば、その家をよく知る現場監督が対応します。「この家のことは、この人に聞いたらなんでも答えてくれる」。そう思える現場監督はとても心強い存在です。
アフターメンテナンスに力を入れている会社と、
やりたがらない会社もある?
残念ながら、すべての建築会社がアフターメンテナンスに力を入れているわけではありません。「住宅瑕疵(かし)担保履行法」という法律で、完成後10年間は基礎・構造部分の不具合に対する補修工事は義務づけられているものの、それ以外の点検のタイミングや保証内容は建築会社によってさまざまです。
アフターメンテナンスは手間とコストがかかるため、やりたがらない会社も存在します。実際に、(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターが運営する「住まいるダイアル」にも、2021年だけで2万件以上の新築住宅のトラブルに関する相談が寄せられました※。引き渡し後の定期点検の頻度や保証の内容をしっかり見極めることは、安心して住み続けるためには不可欠なのです。
ケーナインでは、引き渡し後も3カ月、1年、2年の定期点検を第三者機関が行い、基礎から建具にいたるまで細かく性能基準と保証期間を定めています。定期点検もただ機械的に行うのではなく、メンテナンスの内容や期間を事前にお客様にしっかりとご説明し、納得していただくことにも努めています。丁寧なコミュニケーションと信頼関係が、末永く安心して暮らすために欠かせないと考えているからです。
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ケーナインでは、その家を知りつくしている現場監督がアフターメンテナンスにも携わります。「建てて終わり、売って終わり」ではなく、ここからがお客様との末永いお付き合いの始まり。アフターメンテナンスは、住む人の末永い幸せのために、ケーナインが大切にしている取り組みのひとつなのです。