Columnコラム
家づくりの
コツ・アイディア
住まいの印象はもちろん、防犯面でも
大切な「外構・エクステリア」
家づくりでは、間取りや内装など家の中のことに気を取られがちですが、「外構・エクステリア」もとても重要です。「外構」は住まいの外側にある設備や構造物、例えば門や塀などで、これらを組み合わせて機能性とデザイン性をもたせたものが「エクステリア」です。家の印象を左右するだけでなく、防犯面・安全面でも大きな役割を果たす「外構・エクステリア」について考えてみましょう。

来訪者を迎え、敷地の境界を明らかにする
「門扉」や「フェンス・塀」
エクステリアと聞いてまず思い浮かぶのが「門扉」ではないでしょうか。門扉は玄関の外側に設けた出入口で、来訪者を迎える役割を果たすと同時に、敷地の境界を明確にして、防犯性を高める効果もあります。
門柱といわれる柱や壁を併設していることが多く、門柱には表札やポスト、宅配ボックスなどが設置されます。門扉や門柱は素材やデザインの選択肢が豊富で、家の雰囲気に合わせてコーディネートできます。
「フェンス」や「塀」はプライバシーを守りつつ、外部からの侵入を防ぐ役割を持ちます。最近では、完全に視線を遮るタイプでなく、適度に抜け感を持たせたデザインも人気で、圧迫感を軽減しながら防犯性を確保できます。木でフェンスをつくる生け垣は、メンテナンスの手間がかかることから、最近は減少傾向です。
敷地の周りにフェンスなどを設けない外構スタイルのことを「オープン外構」、敷地を囲うスタイルを「クローズ外構」といいます。オープン外構といっても道路との境界をさりげなく示す門柱や植栽を配置したり、部分的に目隠しや仕切りを設ける「セミクローズ外構」にすることもできます。
エクステリアの本領発揮!様々なアレンジが楽しめる
「アプローチ」「植栽」「照明」
門扉から玄関までの通路である「アプローチ」を美しく整えることで、住まい全体の印象が大きく変わります。素材にはタイルや石材、コンクリートなどがあり、デザイン性と歩きやすさの両立がポイントとなります。
アプローチと組み合わせて、エクステリアで大きな役割を果たすのが「植栽」です。家の外に植える樹木や草花などで、季節の変化を楽しめるだけでなく、外からの視線や日差しをやわらげたり、外観に立体感を与えたりと多彩な効果が。マイホームを建てたときや新しい家族を迎えた記念にシンボルツリーを植える人もいます。
植栽を考えるうえでメンテナンス性は重要な視点で、生きている以上、水やりや剪定、落ち葉掃除などのお手入れが必要です。また、実がなる木は楽しみが多いものの、鳥や虫が集まりやすいというデメリットも。あまり手をかけたくないのであれば、成長がゆるやかな樹種を選んだり、人工芝などのローメンテナンス素材を取り入れましょう。
「照明」は夜間の安全性を高めてくれるだけでなく、ライトアップによって住まいを美しく演出する役割も果たします。仕事からの帰り道、マイホームの灯りを見てホッと一息、我が家に帰ってきた安心感を実感する方も多いのではないでしょうか。防犯性が期待できる人感センサーがついている製品もあります。

一戸建てならではの専用スペース
「カーポート」「ガレージ」「駐輪スペース」
車や自転車を家の敷地内に停められるのは、マンションにない一戸建てのメリットといえます。「カーポート」は簡単な屋根のある車庫、「ガレージ」は車を格納する建造物を指しており、家の一部として組み込むこともあります。車やバイクが好きな人は、同時にメンテナンスができるスペースを設けることも。その場合は電源や手洗いシンクを設置しておくと便利です。
駐車のためのスペースは前面道路からの車の出し入れがスムーズにできるどうかが大切なポイントになります。内輪差や切り返し、ドアの開閉や乗降のしやすさも考えてスペースを設けましょう。将来的にもう一台増える予定がある、あるいは車での来訪者が多い場合などはもう一台分スペースがあると安心です。
また、将来に備えてEV充電設備を検討するのもいいかもしれません。2024年のEV車とプラグインハイブリッド(PHEV)車の販売シェアは合わせて3%ほどですが、ハイブリッド(HEV)車は6割ほどまで増えています(※1)。経済産業省は「2035年までに、乗用車の新車販売で電動車100%」を目標(※2)にしており、EV車購入や充電設備の設置に国や自治体が様々な補助制度を設けています。

さらに、将来子どもが増えると、子どもの数だけ必要になる自転車の置き場所も必要です。小・中学生になると友だちが自転車で遊びに来ることもあるため、駐輪スペースも広めに設けておくのがおすすめです。
室内とつながり、アウトドアリビングにもなる
「テラス」「ウッドデッキ」
外だけではなく、室内空間とつながって機能するのが「テラス」や「ウッドデッキ」などです。「テラス」はフランス語やラテン語の「土」「大地」「高台」などを語源としており、1階の室内とつながる地面より高い屋外スペースを指します。
木でできたテラスをウッドデッキ、コンクリートやタイルなどでつくられたものをテラスと呼ぶことが多いようですが、「ウッドテラス」「テラスデッキ」など、メーカーで呼び方に違いがあります。
これらは室内とシームレスにつながり、窓を開け放てばリビングとひとつながりの空間として楽しむことができます。洗濯物を干したり、バーベキューやビニールプールなどを使った遊び場、ペットのための場所など、様々な使い方ができます。
テラスやウッドデッキをつくる時の注意点としては、排水性やメンテナンス性のほか、夏場の暑さに備えて屋根やオーニングなどの日よけの検討や、近隣からのプライバシーを考えて計画することなどがあります。
模様替えが難しいエクステリア
将来のことも考えて計画しましょう
エクステリアのプランニングでは、デザインや機能性に目が向きがちですが、意外と見落とされやすいポイントがいくつかあります。まず、設置し忘れることが多いアイテムが散水や洗車に使う立水栓や屋外コンセントなど。これらは後付けの場合、最初から設置するよりも費用が大きくなる可能性があります。
次に気をつけたいのが動線の重なりです。玄関、駐車スペース、ゴミ置き場、庭への出入りなど、日常の動きをしっかり想定して配置を考えましょう。たとえば、駐車中の車が玄関への動線を遮ってしまう、ゴミ出しのルートが遠回りになるなど、日々の小さなストレスにつながるケースも。
また、照明計画の不足もよくある見落としです。夜間の安全性を高めるために、アプローチや玄関まわり、駐車スペースには適切な照明が必要です。明るすぎると近隣への配慮が必要になったり、暗すぎると転倒リスクや防犯性の低下につながります。光の向きや高さ、センサーの有無など、暗くなってみないと分からない細かな調整が求められます。
最後に、外構計画ではコスト配分のバランスにも注意しましょう。建物に予算を集中させすぎると、エクステリアに十分な費用を割けず、見た目だけでなく使い勝手や安全性が損なわれることも。計画的な予算配分を心がけることが必要です。


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外構・エクステリアは暮らしの快適さと防犯性を左右する大切な要素です。将来のライフスタイルやメンテナンス性まで見据えて計画することで、長く快適で安心できる住まいが実現します。ケーナインでは、建物との調和と使い勝手、予算のバランスの取れた外構・エクステリアのご提案をさせていただきます。