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建物の第一印象を決める重要なパーツ
住まいの外壁【塗り壁編】
家を守ってくれるだけではなく、外観の印象を左右する重要な部分でもある「外壁」。この外壁にも様々な素材があり、施工方法や費用はもちろん、耐用年数やメンテナンス方法も違います。今回は一般的な住宅に使われる外壁の種類から、ケーナインでよく採用している外壁材についてご紹介します。
外壁選びのポイントは?
機能・デザイン・コストのバランスが大事
屋根や窓など、外観を構成する要素はいくつかありますが、外壁は最も大きな面積を占めています。様々な素材がある外壁選びは、次の3点をふまえて、優先順位を考えつつ選びましょう。
- 機能
- 外壁は、家そのものと、そこに住む人を守ってくれます。風雨や紫外線を防ぐだけでなく、家の耐久性を上げて地震で倒壊しにくくしたり、炎を防いで火災から守ってくれるのも外壁の役目。断熱性能が高い外壁であれば、冬は暖かく夏は涼しい快適でエコな室内環境を保ってくれます。さらに、光触媒の力で汚れを分解し、永く美観を保つような機能をプラスすることもできます。
- デザイン
- いうまでもなく、外壁の素材や質感、色によって家の印象はガラリと変わります。ドアや屋根との組み合わせや、一部素材や色を変えて組み合わせるのも自由自在。家づくりを検討している方は、街で好みの外観の建物を見つけて、参考にしてみるのもいいですね。
- コスト
- 外壁は面積が広いため、使う素材によって100万円単位でコストが変わってきます。そのため、求める機能とデザインを満たしたうえで、全体の建築費用とのバランスを図るようにしましょう。初期コストが安くても頻繁にメンテナンスが必要な素材もあれば、初期コストは高いものの、後々のメンテナンス費用はあまりかからない素材もあります。そのため、長期的なライフプランに合ったものを選ぶようにしましょう。
外壁の主な種類と特徴
それぞれのメリット・デメリットは?
- モルタル
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セメントと砂、水を混ぜてつくられる素材で、耐火性・耐久性に優れているのが特徴です。職人が手作業で施工するためデザインの自由度が高く、味わいのある質感に仕上げることができます。仕上げの方法によっても費用が異なり、もっとも安価なものが機械による吹付け。モルタルそのものの耐用年数は20~40年ほどといわれています。
- サイディング
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板状に形成した外壁材で、セメントが主な素材の窯業系のほかに金属、木、樹脂のものなどがあります。窯業系が最も普及していますが、金属系の「ガルバリウム鋼板」も一時人気がありました。施工もメンテナンスも比較的容易であること、タイル調や木目調など、商品のバリエーションが豊富なことが特徴です。
デメリットとしては、つなぎ目が出てしまい外観のノイズとなる場合があること、つなぎ目の目地部分から傷んでくること。そのため耐用年数は窯業系で7~8年、金属系で10~15年ほどです。
- タイル
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耐久性が大きな特徴で、40年以上の長期にわたってメンテナンスが不要な素材です。しかしコストはかなり高く、面積にもよりますが全面に貼ると一般的なサイディングより200万円以上建築費が上がることも。デザイン性を生かして玄関まわりなどにポイントづかいすると、外観の印象を格上げしてくれます。
ケーナインでよく採用されている外壁素材は?
好きな素材が使えるのも注文住宅づくりの楽しみのひとつですから、基本的には予算に合わせてどんな外壁も選ぶことができます。しかし、前述の機能とデザイン性、予算のバランスを考えて、ケーナインで採用が多いのはモルタルに「ジョリパット」という仕上げ塗材を塗った外壁。
「ジョリパット」はアイカ工業(株)が販売している塗り壁素材で、塗料に砂などを混ぜたもの。塗料といっても、ペンキのようなピカピカした仕上がりではなく、マットな質感に仕上がるため、夜間の照明などでも奥行きのある陰影ができて、高級感があるのが特徴です。
仕上げ方法はなんと100種類以上。例えば櫛で引いてボーダー状に模様を描いたり、コテで扇形を描いたデザインなど。それに150色以上のカラーを掛け合わせると、いかに膨大なバリエーションが実現可能か分かっていただけるでしょう。
また、ひび割れしにくいため、10~15年※は塗り替えの必要はありません。もし劣化が目立ち始めたら、同じジョリパットで色や仕上げを変えて塗り直すことができます。
塗り壁の施工やメンテナンス、保証について
塗り壁は職人が手で仕上げるため、施工方針や技術の違いが出やすい素材でもあります。例えば薄めに仕上げると洗練された見た目になりデザイン性は上がりますが、当然ながら耐久性は下がってしまいます。機能と耐久性は守りつつ、美しく均一な厚みで丁寧に仕上げるのが、ケーナインの施工方針です。
また、実は外壁には、メーカー保証がついていないか、ついていても施工条件や保証内容が細かく指定されていることが多いのです。その理由は、外壁の耐久性は家が建っている環境に大きく左右されることによります。一概に補償期間を決めるのが難しかったり、一見しただけでは、補償内での著しい変色なのか、保証外の経年劣化なのか判断がつきづらい場合も。それもあって外壁補修や塗装だけを請け負う業者も多く存在しますが、外壁の老朽化が気になってきたら、まずは家を建てた建築会社に相談するようにしましょう。
というのは、外壁の傷みが目立ち始めた時期は、屋根やバルコニーなど他の部分も補修が必要なことがほとんど。せっかく足場を立てるのならば一度に直してしまったほうが、経済的かつ合理的。工事が大規模になるほど、建築時からその家を知る会社に任せるのが安心です。ケーナインでも、アフターメンテナンスを社内で請け負っていますので、ぜひご相談ください。
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「道行く人が足を止める」「帰ってくるのが楽しみになる」…そんな美しい家を目指して、ケーナインがご提案できる内容をまとめました。デザイン性が高いぶん、施工技術で仕上がりに差が出る塗り壁の施工にも自信があります。素材選びで迷っている方にも、ヒアリングをもとに機能・デザイン・コストのバランスのとれた、ふさわしいものをご提案いたします。