Interviewお客様インタビュー
光の中に笑い声が響き合い、子どもたちの感性が磨かれる家
世田谷区の閑静な住宅街に、白×ブルーの外壁がひときわ目を引く邸宅があります。ここは、「子どもたちの成長を見守り育むこと」を考えて完成した家。雨の日も楽しく遊べるボルダリングや雲梯(うんてい)があり、育ち盛りのお子さま3人の声が響き合います。
生まれ育った土地に、自由に設計できる注文住宅を
真っ白な外壁に目にも鮮やかなブルーのアクセントカラーを配し、ナチュラルな木の格子が温もりを添える外観が印象的なTさま邸。この家にお住まいになるのは、ご夫妻と小学生の娘さんと、近くの保育園に通う双子のお子さまです。
この家をつくる物語は、Tさまが生まれ育った土地を、親ごさまから受け継いだときからはじまりました。「この地に長年住んでいた両親と私、弟で、相続のことやこれからのことを話し合いました。そして、長男である私がこの土地に家を建てることになりました」
はじめて家を建てることになったTさまが考えたのは、3人の子どもたちがのびのびと遊べて、学べる家にしたいということ。そこで思いついたのが、「ボルダリングのある家」だったのです。
対話を大事にするケーナインをパートナーに、
ボルダリングや雲梯ができる家づくりをスタート
建築会社として選ばれたケーナインと、Tさまご夫妻とが打ち合わせをスタートさせたのが、2019年の1月のこと。翌年4月に小学校一年生となる長女の入学式に合わせて工期を設定し、唯一無二の家づくりがはじまりました。
ケーナインが最も大切にしているのは、「対話を重視した家づくり」。代々住んできた土地に納得の家を建てたいというTさまの想いに寄り添うかたちで、話をすすめていきました。打ち合わせのほかメールやお電話などでも頻繁に連絡を取り合うことで、ご夫妻がご納得いくまで対話を重ね、ライフプランや新居にお望みになることなどをヒアリング。夢や願いをカタチにするために設計スタッフが一緒に考え、さまざまな提案をしていったのです。
「これまでマンション住まいだったため、子供たちが遊べる空間はリビングしかありませんでした。せっかく注文住宅をつくるなら、家の中で家族みんなで遊べたらと思って、ボルダリングを設置することを計画しました」。――もともとご夫妻揃って体を動かすことが好きなうえに、5年ほど前から在宅勤務となった奥さまは、日常的に運動不足を感じていたといいます。
さらに、他にも何か面白い遊び道具を取り付けられないかと相談したところ、設計スタッフから「廊下の天井に雲梯をつけましょう」との提案が。これには奥さまも笑顔で大喜び。「子どもの教育のことになりますが、自分の体重をかけられる鉄棒が脳を刺激して感性を磨くのにいいと聞いていたので、私も興味を持ちました。自由に設計できる注文住宅で本当によかったと思います」。
「家づくり」という一生に一度のイベントを楽しむ
家をつくる過程で一つ気になることがありました。実は、ご親戚が大手住宅メーカーで家を建てた際に、担当者が持参するパンフレットの中だけでいろいろなことが決められていたのを見ていたという奥さま。その際に、「確かに楽だろうけど、机上ですべてが終わってしまう気がして、それでよいのだろうか?」と疑問に感じた経験があったのだそうです。
しかし、そんな心配も、対話を重視するケーナインとの打ち合わせで徐々に消え去っていきました。「ケ―ナインさんのオフィスで、設計スタッフの方と打ち合わせを重ねましたが、私たちの話を真摯に聞いてくれる姿勢に強い信頼感を持ちました。どの部屋にも太陽の光が届く明るい部屋づくりを希望したのですが、他の会社の設計士さんだったら『それはやめた方がいい』『それはちょっと難しい』と言われていたかもしれません」。終始話しやすい雰囲気をつくってくれていた設計スタッフの対応に、「何でも気軽に相談できて良かったです。窓の高さや枠、壁のことなど、気になるところ全部を提案してくれたので助かりました」。
また、メーカーのショールームにもスタッフが同行してアドバイスをくれた点にも、丁寧できめ細やかな対応に驚かれたというご夫妻。「いつまでにここを決めてと言われても、決められないことってたくさんあるじゃないですか。選択肢が多く、決断することも多い家づくり。こちらの気持ちや意図を汲みとって、的確なサポートをしてくださったことに、本当に感謝しています」と笑顔で振り返ってくれました。
「家」という教材の中で、
子供たちの成長を見守り育む
広々としたインナーバルコニーの壁面をカラフルに彩るボルダリングや廊下の天井に設けられた雲梯。このほか2階には大きな書棚がある吹き抜けのスタディスペースもあり、在宅ワークを行う奥さまや、家で過ごす時間の多いお子さまたちの頭上には、南向きの窓から太陽の光がさんさんと降りそそいでいます。
「今回の家づくりで何よりも重視したのは、子供たちの教育環境を整えること。これから多感になっていく年頃なので、見たものすべてを吸収していくと思うんです」。そこで決めたのが、1階にある小上がり和室の土壁に子どもたちの手形を残すことでした。「子供たちが粘土遊びや工作をつくるのが好きなので、家そのものを教材にしたいなって考えました。子どもたちが自分自身の手で和室の土壁を塗り、手形を押すことで、家づくりをじかに経験できたらいいなと」。
作業当日は、Tさまご夫妻をはじめ遊びに来た従姉妹や現場監督と一緒に一生懸命手形をつけたお子さまたち。「小学校低学年くらいまでに経験することが、感性を育むのにとても重要だと思っているので。ボルダリングや雲梯もそうですが、これからも家のいろいろな場所で多くのことを体感して成長していってほしいと思います」。
材木選びからはじめた、世界に一つのテーブルづくり
家族が集まる1階は、白を基調としたモダンなインテリアが居心地よさを誘うリビングダイニング。その中心には、一枚板の大きなテーブルがあります。
「設計担当の方から、テーブルをつくってみませんか?と言われたときはびっくりしました。キッチンとリビングは広めにと考えていたのですが、間取りや設備を決めることに手一杯で、リビングダイニングに置くテーブルのことまで正直、頭がまわりませんでした」。
提案されたのは、一枚板の大きなテーブルを自分たちで製作すること。ケーナインが取引のある材木屋さんに赴いて、板から選ぶというアイデアに、素敵だなと思ったというご夫妻。「材木店なんて、こういうタイミングでないと行くことはないですからね。見に行くだけ行ってみようかとたずねたところ、木の選び方を教えていただいたうえに、削られる前の材木を見比べていたら欲しくなりました」。
設計スタッフと一緒に2回ほど材木屋さんに行き、ご自分たちの背よりも高い一枚板を選んだTさま。「リビングの広さに合った最適なテーブルサイズを計算してもらって切り出しました。私と妻で天板のオイル仕上げも行い、一生もののテーブルが手に入ったことに、とても満足しています」。
そんな世界で一つのダイニングテーブルを家族で囲む日々、お子さまたちはご夫妻の願い通り教材のような家の中で、のびのびと遊んで学んでいます。また、リビングから続く庭には、ご近所に住むTさまのご両親が育てる家庭菜園スペースも。いつでも新鮮な野菜を使った料理が並ぶテーブルからも、家族みんなの笑い声が響きます。